まさに苦行!
お仕事の堅苦しくユーモアの欠片もないPDFドキュメントを読むたび、そう叫ばずにいられない。
だが苦行ならまだマシ。苦行を越えた荒行。それは英文PDFを読むこと。
一括で翻訳してくれるサービスもないではない。
しかし私の仕事柄、プログラミング関係のPDFを読むことが多く、そういった場合に下手にまとめて翻訳すると、ソースコードまで変な日本語になってしまったりするワケで。
ということで今日もまた英語のままPDFを読むのであるが、この荒行を少しでも快適にするためのコツが2つあるのでご紹介。
(1) 「Weblio英和辞典プラグイン」を組み込む
まず前提。これはWindowsユーザー限定の話。
MacユーザーやiPhone/iPadユーザーなら既定でPDFビューワに英単語の翻訳機能がついていると思うが、哀れなWinユーザーにはそれが無いのだ。
そんな悲しきWinユーザーにはWeblio英和辞典プラグインが救いの手をさしのべてくれる。
以下にサイトの説明を引用しよう。
「Weblio英和辞典プラグイン」はPDFに含まれる英語にマウスオーバーすると、その意味をポップアップさせるAdobe Reader® プラグインです。
うん。まさにMacのアレと同じだ。(※このプラグインの方が先に世に出てるので後追いでないことは注記しておく)
マウスオーバーの五月雨ポップアップも良いが、ある程度英単語が読める人には設定で「選択状態にしたときポップアップ」や「選択してEキーを押したとき~」という動作に変えることもできる。
もちろん無料である。すごく助かってます感謝。
実行するためにAdobe ReaderのJavascript設定をONにしないといけない(既定でONなのでOFFにしてなけりゃ特に操作不要)のでセキュリティ的に少し注意しないといけないが、いったん使い出すともう手放せない。
(2) PDFのフォントを大きくする
そうやってわからない英単語をさくっと辞書引きできる環境を整えたら、あとはじっくり読むだけだ。
そこで、とっても効果のある特別なテクニックを使おう。
「文字を大きくする」のだ。
そんなの老眼のジジイだけに通用するテクニックだろ、と馬鹿にしてはいけない。
騙されたと思ってやってみて欲しい。
どんなPDFリーダーでも拡大縮小機能は必ず付いているはずだ。最低でも、日本語の文字サイズの倍以上(※)に拡大してみよう。
(※ふだん日本語を100%の拡大率で読んでいるなら200%にする)
その状態で画面の英文を読んでみて、どうだろう?
思ったより読みやすかったりしない?
実はコレ、発達心理学・大脳神経学的に、理にかなっている方法だったりする。
普段英語に慣れてないと、パッとアルファベットを見た瞬間から脳が理解するまでにタイムラグが発生する。
つまり「英単語を日本語に翻訳する」という処理の前に「まず書かれている文字を認識する」という処理に結構な脳の処理能力を使わされているということらしい。
で、ここからがポイントなんだけど、文字を拡大することによって2つの効果が生まれる。
1つは、大きな文字にすることでアルファベット一文字一文字への瞬間認識力を高める効果。
もう1つは、パソコンの画面内に表示される文字数が減ることによって、脳へ与える余計な情報量が減るという効果だ。
我々が文章を読むとき、1つ1つの単語を読んでいるつもりでも、実は目が周辺の単語も画像として認識している。脳はそれを一旦受け取ってから不要だと判定して情報を捨てるのだけど、その捨てる処理のオーバーヘッドが発生しているという理屈のようだ。(と私は理解している)
本当に読みやすさが段違いなので、もう一度勧めておく。ぜひお試しあれ。