ポケモンGOがどれだけ凄いか知ってますか?

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リリースから1週間でアメリカ中が大騒ぎとなったポケモンGO。
どこにでもあるスマフォのゲームだと思うなかれ。
実は、ものすごい人たちが開発に関わっているんです。

アメリカではリリースから5時間でチャート1位に登り詰め、3日でツイッターのアクティブユーザー数を抜きました。
そして1週間で任天堂の株価が 1.7倍 になるというビジネス界を巻きこんでの熱狂ぶりです。

この大騒ぎには誰もが驚いていることでしょう。

ですがよくよく調べてみると、そんな騒ぎも起きて当然!って思えるような、すごい背景がポケモンGOにあったんです。

作ったのは Google Map の生みの親

ポケモンGOを作ったのはナイアンティック社です。

ナイアンティック社はGoogleの社内ベンチャーが独立した会社で、任天堂子会社の「株式会社ポケモン」がライセンスを与えると共に、任天堂自身もナイアンティック社に出資しています。

2015/10/15付
日本経済新聞 電子版より

【シリコンバレー=小川義也】任天堂とゲーム企画会社のポケモン(東京・港)は米グーグルと共同で、
人気スマートフォン(スマホ)ゲーム「イングレス」を運営する米ナイアンティック(カリフォルニア州)に出資した。
3社の出資額は合計2000万ドル(約23億8000万円)。「ポケットモンスター(ポケモン)」のスマホゲームを
共同開発するナイアンティックがグーグルから独立したのを機に関係を強化する。

3社それぞれの出資額など詳細は明らかにしていない。ナイアンティックが一定の条件を満たせば、
合計1000万ドル(約11億9000万円)を追加出資することでも合意した。

イングレスはスマホに搭載された全地球測位システム(GPS)などの位置情報を使い、
実際の場所を訪れながら自分の陣地を広げていく陣取りゲーム。
専用アプリは200カ国・地域で累計1300万回以上ダウンロードされた。日本でも人気が高く、
ソフトバンクやローソン、三菱東京UFJ銀行なども販促ツールとして活用している。

任天堂とポケモンは、イングレスの仕組みを一部利用。外出先でモンスターと戦ったり、
つかまえたりするスマホゲーム「ポケモンGO」をナイアンティックと開発中で、2016年から配信を始める計画だ。

ナイアンティックはもともとグーグルの社内ベンチャーだったが、グーグルが今月から持ち株会社に移行したのに伴い、独立した。

そのナイアンティック社の社長(CEO)はジョン・ハンケさん。

John Hanke

John Hanke CEO (右から2番目), CNET Japanより引用


実は、あの グーグルマップ や グーグルアースを作った人だったんです。

ハンケ氏の会社はグーグルアースの前身となるソフトを作っていたのですが、2003年にグーグルに買収されました。
同時にハンケ氏はグーグルの「ジオ」部門のボスの座につき、グーグルマップやストリートビューなどの開発を統括します。

さらに2010年にはナイアンティック・ラボとしてグーグルの社内ベンチャーを率いることになります。

ハンケ氏はグーグルにおける自らのミッションをこう言っています。
「Adventures on foot」。自分の足で歩き冒険することだと。
その言葉は2012年、そのままゲームとして現実化されました。

ナイアンティック・ラボはAR(仮想現実)とグーグルマップを組み合わせたイングレスというゲームをリリースしました。
このイングレスも結構ヒットしているのですが、日本での知名度はそこそこですね。ゲーム好き・新しいテクノロジー好きなら知っている、そんな感じですね。

さて、そんなグーグルのジオ部門に、ある日とんでもない「モンスター」がやってきます。
それが、ある意味すべての始まりでした。

ゲーム界の巨人、任天堂がネットの巨人グーグルと手を組む

アメリカのグーグル本社に訪れたのは、スーパーマリオアドバンスのディレクターなどをつとめた任天堂の鈴木利明氏。

当時、鈴木氏は Wii U のゲームパッドで360度パノラマビューが見れるソフトを開発しており、そこからストリートビューとコラボレーションを思いついたそうです。

iwata ceo

このあたりの経緯は任天堂の故岩田社長による「社長が訊く『Wii U』 Wii Street U powered by Google篇」に詳しいです。

河合:アメリカにプレゼンに来てくださった時、
   Googleのスタッフたちも
   まさにまったく同じ反応でした。
   鈴木さんは2日間来てくださったんですけど、
   1日目に見た人間が「ヤバイ!」と
   騒いだのが社内に広まって、2日目には
   会議室に入りきらないくらい人が集まったんです。

ここから始まった二頭の巨大モンスター、グーグルと任天堂とのコラボレーションは、2014年4月にグーグルマップのエイプリルフール企画として行われた「ポケモンチャレンジ」を経て、ポケモンGOへ繋がっていきます。

このポケモンGOに至るまでは任天堂の岩田社長、株式会社ポケモンの石原氏、ナイアンティックのハンケCEO、というビジョナリストに加え、ストリートビューの直接の生みの親だったグーグルの河合敬一氏、そしてナイアンティックでイングレスやポケモンGOの開発を手がけた川島優志氏など、豪華絢爛たるメンバーのコラボレーションがありました。

グーグルと任天堂とのコラボレーションと聞くだけでも、十分すごそうなんですが、関わっている人たちがハンパないです。

ゲームやネット界に詳しい人なら、彼らの名前を聞いたら「おおっ!」と驚くことでしょう。
単なる形ばかりの提携じゃ終わらずに、本物の輝く才能を持った人たちが熱意を持って関わってきたゲームなんですね。

そりゃあ大騒ぎになって当然です。

 Adventures on foot

近頃はネット環境が充実しすぎて、家で閉じこもっても十分に生活できちゃいます。

でもやっぱり人間は外に出てこそ、本当の意味で生きてるってものじゃあないでしょうか。

外にはいろいろ危険なこともありますが、ぜひそのリスクをのり越えて欲しいと個人的には願います。

ハンケ氏は「世界を変えるにはどうしたらいい?」の答としてこんなことを言っています。

「私は、世界をよくするためには、人が外に出ればいいと思う。
もっと外に出て、動いて、人同士でつながったり、身の回りに何があるのかをよく知ること。
まず、それが行われることで、世界は変わるんだ」

間もなくポケモンGOが日本でリリースされたら、きっと外でうろうろ歩く人たちを非難する声が出てくるでしょう。

でも少しぐらいの危険には目をつぶってくれると嬉しいです。
だって危険ってものは、冒険にはつきものだから。

そう。彼らは、世界をより良くするための冒険に参加しているのだから。

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